














こんにちは。19世紀後半のクレイユ・エ・モントロー窯のフォンテーヌ、水用タンクと水受けのセットが入荷致しました。
パリから南東へ1時間くらいのモントローでは、陶器作りに適した灰色がかった白い粘土が取れ、クレイユ窯にも素材を提供していたそうです。1719、20年頃に最初の陶器製作所が出来、イギリスのクィーンズ・ウェアに対抗することを目的としていたそうです。その後イギリス人の企業家が参入、1796年に製作所はイギリス人のクリストフ・ポッターの手に渡り、イギリスではすでに発明されていた、陶器や磁器に印刷する技術を、フランスではショワジー・ル・ロワ、クレイユとともに初めて導入したそうです。それによってモントロー窯は大きく発展したそうです。1840年、クレイユ窯の経営者の死とともにモントローと合併、1876年からはクレイユとモントロー、2つの窯で同じものが制作されました。1895年にクレイユの工場が火事で閉鎖、その後も1920年まではクレイユ・エ・モントローの刻印で制作が続けられました。その後ショワジー・ル・ロワ窯に吸収され1934年(1955年)までHBCM(Hブーランジェー・クレイユ・モントロー)として制作が続けられました。
こちらはフォンテーヌ、蛇口と水盤のついた家庭用の貯水器 のセットです。フランス映画でもよく見られます、まだ浴室やシャワーが普及していなかった時代のお品です。こちらでお水をくみ洗顔や身体を洗っていました。
タンク上部の蓋をはずして水を入れ、タンク下部の蛇口をひねって水がながれでるようになります。下に置いた水受けにたまります。水受けは両脇に取っ手が付いていて、持ち運びが出来る様になっています。最後の写真のように木製の板や、壁などに取り付けて使います。
白地の陶器に、籐や柳を編んだパニエのようなレリーフが全体にみられます。シンプルですが、とても美しく、かわいらしいお品です。
もちろん現在は実用的には必要ないですが、キッチンや浴室、またはお好きな場所のインテリアに、お好きにお使い頂けます。
最後の写真は同じものの写真をネットで拾ったものですが、こんな風に取り付けます。今回木の部分はありません。陶器部分のみの販売です。
金属の蛇口の取っ手部分がありません。また本体に取り付ける部分のネジがおかしくなっているので水を入れる場合、蛇口を使う場合は変えられた方が良いです。
タンク前面、背面に1本づつ薄いひびがあります。上部縁に欠けが2カ所あります。表面と底に製造時の事故の跡がありますが傷ではありません。
水盤にも1本薄いひびがありますが水を入れても問題はありません。
その他ところどころ経年による釉薬のはげがあります。
それ以外は経年の割に綺麗な状態です。
タンク 幅 30cm 奥行 19cm 高さ 40cm 重量 4、1kg
水盤 長さ 38cm 幅 24cm 高さ 11cm 重量 1、6kg
総重量 5、7kg
価格はフランスからの送料15600円込みのお値段になります。